なるべく痛くない虫歯治療

治療時の痛みを軽減するために用いる麻酔ですが、注射する際には少なからず刺激を伴います。「できるなら麻酔の痛みも避けたい」と思われている方は少なくないでしょう。

実は、虫歯治療に欠かせないと思われがちな麻酔も、虫歯の進行度合いによっては不要なケースがあります。例えば初期の虫歯の場合、虫歯菌に感染しているのは歯の表面を覆っている硬い「エナメル質」だけ。そのまま削ってもほとんど痛みが生じないため、麻酔する必要はありません。

麻酔をするかしないかの判断は、虫歯の状態をより適切に見極めた上で行わなくてはなりません。そこで当院では、虫歯の状態をしっかりと観察することを大切にしています。痛みや刺激などによる患者さまへのご負担をできる限り抑えたい。その思いを元にさまざまな工夫をしていますので、どうぞ不安なくご相談いただければ幸いです。

麻酔注射の針が刺さる時の痛みは表面麻酔で緩和できますが、「本当にそれだけで大丈夫？」と疑問をお持ちの方もいらっしゃるでしょう。その点、私どもは表面麻酔以外にもさまざまな工夫をしていますので、ご安心いただければと思います。

まず1つ目の工夫は、「麻酔液を一定の速度でゆっくりと注入する」こと。これにより、薬液が歯茎に入る時の痛みや圧迫感、刺激を軽減できます。

2つ目は、「注射の針を刺す位置に配慮する」こと。実は、注射の痛みの度合いは、お口の中の場所によって異なります。中には比較的感覚が鈍い箇所もあるため、できるかぎりそうした場所を選んで注射すれば、針が刺さる時の不快感を生じにくくできるのです。これは注射を打つ際、特に注意しているポイントです。

3つ目は、「超極細の注射針を使用する」こと。注射針は細ければ細いほど刺した際の痛みを少なくできます。そこで当院では、超極細の注射針を使用することで注射時の痛みを大幅に減らしています。

こうして、できるかぎりリラックスいただける治療環境を作るため、痛みや刺激への配慮を重ねています。

虫歯治療には「痛い」「怖い」といった根強いイメージがあります。実は、「痛み」は不安やストレスによって増強されると言われているのをご存じでしょうか。

当院では、患者さまの不安やストレスを少しでも軽減したいと考え、普段から丁寧なコミュニケーションを大切にしています。

また治療の際には、いきなり処置を始めるのではなく、まずはお声がけをしながらお口の状態をチェック。患者さまのお気持ちも確認し、もし痛みや不安がある場合には、無理に治療を開始することはありません。治療を行う場合も、表情や反応に気を配りながら、ゆっくりと進めていきます。

私どもが大切にしているのは、お一人おひとりとの信頼関係です。「歯医者は苦手…」と言われる方にも安心して通ってもらえる場所となるよう、できる限り痛みを抑えた優しい治療を心がけています。少しでも不安なことがありましたら、何でもお気軽にご相談ください。